カードかーど

← クレジットカード

「小さく切った紙」だった「カード」は、こぼれて財布の中の支払い手段になった。

クレジットカード
カード
元の言葉
クレジットカード
こぼれた部分
カード
種類
部分抽出 / 単独使用 / 意味変化 / 意味縮小
現在の意味
クレジットカード・キャッシュカードなど、小さな紙・札、切り札・試合の組み合わせ
信頼度
確実

意味の変化

  1. 小さく切った紙(card)
  2. クレジットカード・キャッシュカード
  3. 「カード」が独立
  4. 支払い手段としてのカード

小さく切った紙 → 支払いなどに使うカード

何からこぼれた?

デジタル大辞泉は「カード」の意味のひとつを「『クレジットカード』『キャッシュカード』『テレホンカード』などの略」としています。精選版 日本国語大辞典も「クレジットカード」「キャッシュカード」などの略を挙げています。前半の「クレジット」「キャッシュ」が落ち、後半の「カード」だけが残った形です。

元々どういう意味だった?

精選版 日本国語大辞典によれば、「カード」は英語 card に由来し、一定の大きさに裁断した小さな紙を指します。資料の整理に使うカード、クリスマスカード、名刺、トランプなどがその例で、資料整理用のカードの典拠には『舶来語便覧』(1912年)を挙げています。「クレジットカード」の「カード」は、どんな形の物かを表す部分でした。

いつ独立した?

精選版 日本国語大辞典は「クレジットカード」の典拠に『流通革命』(1962年)を挙げています。略としての「カード」には「カード破産」という例を示していますが、初出の実例は挙げておらず、単独で使われ始めた時期は現時点で確認できていません。

意味は変わった?

「小さな紙」を表す言葉が、支払いや預金の引き出しに使うカードを指すようになりました。今のクレジットカードやキャッシュカードの多くは紙ではありませんが、「カード」と呼ばれています。どのカードを指すかは場面で決まり、レジで「カードで」と言えばクレジットカードなど、ATMの前ならキャッシュカードを指します。

今はどう使われる?

「カードで払う」「カードが使えない店」のように、支払いの場面で使われます。精選版 日本国語大辞典が挙げる「カード破産」のように、複合語の材料にもなっています。一方で「単語カード」「メッセージカード」のように、紙のカードを指す元の意味も使われ続けています。

なぜ定着した?

クレジットカード、キャッシュカード、テレホンカード、ポイントカードなど、同じ形のカードが身の回りに増えたことで、どれも「カード」とまとめて呼べるようになったと考えられます。支払いの場面では種類を言わなくても通じることが、短い形の定着につながったと考えられます。

元の意味と今の意味

「カード」は英語 card に由来し、精選版 日本国語大辞典は一定の大きさに裁断した小さな紙を第一の意味とする。事項を記入して資料の整理に使うカード、クリスマスカード、名刺、トランプなどがこれにあたる。「クレジットカード」の「カード」は、何に使うかを表す「クレジット」に対して、物の形を表す部分だった。

  • クレジットカード・キャッシュカードなど「カードで払う」「カード破産」のように、支払いや預金の引き出しに使うカードを指す。
  • 小さな紙・札本来の意味。「単語カード」「クリスマスカード」、トランプの札など。
  • 切り札・試合の組み合わせデジタル大辞泉が挙げる「外交カード」「好カード」などの用法。

タイムライン

  1. 1912年精選版 日本国語大辞典は、資料整理などに用いる紙の「カード」の典拠に『舶来語便覧』(1912年)を挙げる。
  2. 1962年精選版 日本国語大辞典は「クレジットカード」の典拠に『流通革命』(1962年)を挙げる。

用例

  • お支払いは現金ですか、カードですか。作例・クレジットカードなど
  • 年賀状のかわりにカードを送る。作例・小さな紙・グリーティングカード

関連するこぼれことば

出典

  1. 「カード」(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典)コトバンク(小学館)(2026-10-09 閲覧)
  2. 「クレジットカード」(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典)コトバンク(小学館)(2026-10-09 閲覧)